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増設メモリの選び方

増設メモリには様々な規格があり、その規格がパソコンに合っていないと使用できません。
ここでは、増設メモリの規格と対応したメモリの選び方を説明します。

1.パソコンの種類によって選ぶメモリの形状が異なります

デスクトップパソコン

パソコンの種類を形状別に分けると、デスクトップパソコンとノートパソコンの2種類があります。
同様にメモリモジュールを形状別に分けると、DIMM(Dual Inline Memory Module)規格のものと、DIMMを小型化したSO-DIMM(small outline dual in-line memory module)規格のものに分けられます。

主にデスクトップパソコンにはDIMM規格のメモリを、ノートパソコンにはSO-DIMM規格のメモリを使用します。そのため、市場ではDIMM規格のメモリがデスクトップパソコン用メモリ、SO-DIMM規格のメモリがノートパソコン用メモリとして販売されています。

しかし、デスクトップパソコンでもパソコン本体とモニターが合体した「画面一体型パソコン」と呼ばれる形状のものや、省スペース性に優れる超小型デスクトップパソコンの場合はSO-DIMM規格のメモリを使います。

まずは、自分のパソコンに使用するメモリがどちらなのか説明書やメーカーのWEBページで仕様を確認しましょう。

2.パソコンに対応したメモリの規格を確認します

メモリの規格は大きく分けてDDR SDRAM 、DDR2 SDRAM 、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM、DDR5 SDRAMの5種類あります。
各規格は、さらにチップ規格とモジュール規格に分けられますが、チップ規格とモジュール規格はそれぞれ対になっているのでどちらか一方の規格が分かれば、もう一方の規格も分かるようになっています。

メモリ規格 チップ規格 モジュール規格 動作周波数 転送速度
DDR SDRAM DDR200 PC1600 200MHz 1.6GB/s
DDR266 PC2100 266MHz 2.1GB/s
DDR333 PC2700 333MHz 2.7GB/s
DDR400 PC3200 400MHz 3.2GB/s
DDR2 SDRAM DDR2-400 PC2-3200 400MHz 3.2GB/s
DDR2-533 PC2-4200 533MHz 4.2GB/s
DDR2-667 PC2-5300 667MHz 5.3GB/s
DDR2-800 PC2-6400 800MHz 6.4GB/s
DDR3 SDRAM DDR3-800 PC3-6400 800MHz 6.4GB/s
DDR3-1066 PC3-4200 1066MHz 8.5GB/s
DDR3-1333 PC3-10600 1333MHz 10.67GB/s
DDR3-1600 PC3-12800 1600MHz 12.8GB/s
DDR3-1800 PC3-14400 1800MHz 14.4GB/s
DDR3-2000 PC3-16000 2000MHz 16GB/s
DDR3-2133 PC3-17066 2133MHz 17.06GB/s
DDR4 SDRAM DDR4-2133 PC4-17000 2133MHz 17.06GB/s
DDR4-2400 PC4-19200 2400MHz 19.2GB/s
DDR4-2666 PC4-21300 2666MHz 21.3GB/s
DDR4-3200 PC4-25600 3200MHz 25.6GB/s
DDR5 SDRAM DDR5-4800 PC5-38400 4800MHz 38.4GB/s
DDR5-5200 PC5-41600 5200MHz 41.6GB/s
DDR5-5600 PC5-44800 5600MHz 44.8GB/s

メモリを増設する際は、パソコンが対応しているチップ規格またはモジュール規格を確認して、それと同じ規格のメモリを選んでください。
パソコンの仕様がわからない場合は標準搭載されているメモリの規格を確認して、それと同じ規格のメモリを選ぶという方法をとることもできます。

このほかにLPDDR(Low Power DDR)というチップ規格のメモリがあります。
省スペース性と低消費電力性能に優れていることから主にモバイル向けの薄型ノートパソコンに使われています。
LPDDRメモリはマザーボードに直接メモリチップが実装(オンボード)されているため、メモリを着脱できず、増設ができません。オンボードメモリが搭載されているノートパソコンではメモリの交換ができないことに注意しましょう。

3.最大容量を確認します

搭載できるメモリの最大容量はパソコンの機種ごとに異なります。使っているパソコンの説明書やメーカーのWEBサイトで仕様を確認してください。最大容量を超えるメモリを差し込んでも認識されなかったり、正しく動作しなくなったりして、無駄になってしまいます。
また、OSが32bit版の場合、4GBまでしか領域を確保することができません。
これは32bit版のOSの仕様であるため、メモリを4GB以上搭載できるパソコンでOSが32bit版の場合にはOSを64bit版にアップデートする必要があります。